自分が慢性腎臓病かどうか症状でわかるチェックリスト8問⭐︎

診断

こんにちは。腎臓専門医yodoです

外来には「尿が泡立って心配だからきました」という方や、つい先日は、「テレビで腎臓の番組が取り上げられて、腎機能を心配して来院しました」という患者様がいました。

我が国は慢性腎臓病が7-8人に1人(最新データでは5人に1人)に発症している現在、メディアで取り上げられる機会は、今後も多いでしょう。

テレビを見ると不安になり、色々な疑問持たれることあるかと思います。たとえば以下の疑問を持たれるのではないのでしょうか。

【今回お答えしたい疑問内容】

  1. 自分が慢性腎臓病かどうか症状でわかる?
  2. 尿の泡立ちは良くない?
  3. どんな時に病院へ行った方がいい?
  4. 病院へ行ったらどんな検査をする?

こんな疑問を持たれた方に向けて、ここではお話をしていきます。

【疑問の回答を示します】

  1. あなたが腎臓病のなりやすい人かどうかのチェック方法あります
  2. 尿の泡立ちは蛋白尿が出ている疑いがあります
  3. 尿の泡立ち、茶褐色尿やむくみ、糖尿病や高血圧などがある場合は腎機能調べましょう
  4. 尿検査・採血・(エコー)をまずおこないます

このブログを読むことで、あたなが慢性腎臓病のリスクがあるかどうかや、早めに病院へかかった方がいいかについて理解できます。

このブログを書いているyodoの紹介です。慢性腎臓病の患者様15年以上みていて、腎臓専門医と透析専門医として日々診療に当たっております。

では、よろしくお願いします。

腎臓は沈黙の臓器、【サイレントキラー】と言われます。

症状がすぐには出てこないので、症状から早期診断はなかなか困難です。ただ、慢性腎臓病になりやすい傾向があるかどうか、簡易的なチェックリスト作りました。

ぜひ、やってみてください👇👇👇

〈おしっこ編〉

  1. □健診で蛋白尿や尿潜血で異常を言われたことがある
  2. □尿が泡立つ
  3. □尿が黒っぽかったり、茶褐色の色をしている
  4. □尿の量が増えた、もしくは減った
  5. □尿の回数が増えた

〈症状・検査値編〉

  1. □足のむくみや顔のむくみが気になる
  2. □食欲がない
  3. □疲れやすい
  4. ◻︎血圧が高い 140/90(75歳以上は150/90)以上が続いている
  5. □コレステロールや中性脂肪が高い
  6. □糖尿病がある もしくは 健診で血糖の異常を言われたことがある
  7. □B M Iが高い

結果はどうでしたか??

複数にチェックがある方は慢性腎臓病リスクあると考えてください!

【チェックリストの解説】

〈おしっこ編〉

1-3は初期段階の初見ですが、放置をしてしまうと慢性腎臓病へ至ってしまいます。

尿の泡立ちはタンパク尿の可能性があります。

茶褐色尿が出たことがある方は、IgA腎症等を患われてる可能性あります。

4-6は腎機能低下してくると出てくる症状です

ただし、尿の回数に関しては、特に高齢男性では泌尿器科的疾患(前立腺肥大など)の疑いもあります。

〈症状・検査値編〉

1-3は慢性腎臓病が進行してきた場合にでてくる可能性高いです。

三つ揃ってる場合は厳重注意!→早めに病院へ!!

1【むくみ】がある場合は、心臓、腎臓、肝臓の病気が隠れているかもしれません。また、塩分摂りすぎのこともよくあります。

3の【疲れやすい】は慢性腎臓病の自覚症状の一つではありますが、これのみで診断はできないです。

3-7の項目慢性腎臓病の予備軍にあたります。腎機能の検査は必ず健診やかかりつけ医に検査してもらいましょう。

こちらに慢性腎臓病のステージごとの症状を示します。ご参考にしてください。

腎臓のステージとは5段階に分かれ、5に近づくほど腎機能が低下をしています。ステージ4になって自覚症状が出てくるので、サイレントキラーと呼ばれる所以です。

eGFR慢性腎臓病ステージ症状
90ーG1正常な状態
69−89G2腎機能がやや低下、症状はなし
45−59G3aむくみや尿の異常が少し現れる
30-44G3b自覚症状はG3aと変わらない
15-44G4だるさ、むくみ、息切れが強くなる
-14G5吐き気、食欲低下、強い倦怠感出現

尿中に蛋白があると泡が立ちます。これは、海面活性物質と呼ばれる洗剤などに含まれる成分が原因です。

ただし必ずしも、泡立つ=蛋白尿ではないです。

健康な腎臓からは基本的にタンパク尿は出てきません(例外ありますが) 蛋白尿は腎臓の病気に直結し、放置すればゆくゆく慢性腎臓病になってしまいます。

泡立ちが気になる方は一度尿検査を受けておきましょう。

上記のチェックリストでが複数に該当があった方は、慢性腎臓病だけでなく、生活習慣病の可能性があります。

ちなみに高血圧や高脂血症は腎臓を悪くする大元の病気です

「症状がないから大丈夫」が、ゆくゆく腎臓病になっていきます

近年、腎臓の治療は大きく進歩をしています。早期に治療をすれば、生涯、腎臓の機能を維持できます。

疑いあればまず受診を!!

これは、私からのお願いです

慢性腎臓病の心配がある場合、尿検査と採血は必ずセットです。

尿検査:尿潜血や尿蛋白がないかや、蛋白が実際どれくらい尿から1日出ているかなども調べることができます。

血液検査;腎機能や糖尿病がないかなど確認をします

エコー;腎臓の大きさを見ると、慢性腎臓病あるか調べられます。また、水腎症という尿の流れが悪い病気で慢性腎臓病になるので、これもエコーで確認できます。

慢性腎臓病があるかは、尿検査や腎機能を確認しないとわからないです。症状や尿のあなたが見た様子だけでは決められないです。そこだけはご理解ください

  • 慢性腎臓病のリスクがあるかどうか、尿の異常や症状、糖尿病があるか、血圧が高いかなどわかります
  • 尿の泡立ちは蛋白尿の疑いがあるので、一度確認しましょう
  • こちらであげたチェックリストで複数該当する場合は、一度腎臓の機能を調べてみましょう

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