腎臓に優しい痛み止めは存在しない!痛み止めで透析になることもある!?専門医が正しい飲み方伝授します

CKD

腎臓専門医のとって痛み止めほど

ぶっちゃけ怖い薬はないです

しかし、昨今、ドラッグストアでは

多くの種類が痛み止めが売られています

怖いことに……

yodo
yodo

慢性腎臓病には痛み止めは腎臓への凶器になりかねない

って、ご存知ですか?

腎臓が悪いと言われていて、

腰痛などの慢性的な痛みに対して

整形外科でロキソニンなどの鎮痛剤を

定期的にもらっている方を時々お見受けします

患者さん
患者さん

この薬飲んでて大丈夫かな?

ふと思うことありませんか?

そんな方に向けて

今回、痛み止めと腎臓についてお話します。

市販薬も何が安全で何が危険かお伝えします

こんな疑問に答えます
  1. 痛み止めはなぜ腎臓にとって凶器なのか?
  2. 腎臓に安全な痛み止めはある?
  3. 腎臓を悪くする痛み止めとは?
  4. 慢性腎臓病の方の痛み止めの服用方法とは?

(基本的に慢性腎臓病がある方向けに記事を記載しています)


少しお話しする内容を先にちらっと……
  • 腎臓の血流が落ち、腎臓の機能が落ちてしまうから
  • 絶対安全な痛み止めは存在しない!
  • アセトアミノフェン以外は腎臓にダメージが出やすいと考えてください
  • ○○を極力しないこと

1、痛み止めはなぜ腎臓にとって凶器なのか?

痛み止めはいわゆる解熱・鎮痛剤を指しています

解熱・鎮痛剤でよく使われるロキソニンは

NSAIDs(非ステロイド系抗炎症剤)と言われるものです

「エヌセイズ」と読みます

この薬剤は、発熱時など内服すると

熱がよく下がり、効果は実感をしやすいと思います

しかし、その分副作用もある薬剤なんです

どうして腎臓を悪くするか簡単に解説します

ごく簡潔に言うと……

yodo
yodo

腎臓にダブルパンチ🤛を与え続けることになるから

それじゃよくわからないなという方に

もう少し詳しく医学的な解説をします

NSAIDsはプロスタグランディンと呼ばれる

炎症を起こす物質を抑えます

プロスタグランディンの役割を簡単に解説
  • 炎症反応の調節(痛みや発熱の原因となる)
  • 痛みを伝える
  • 脳の体温中枢に作用して体温を上昇させる
  • 胃粘膜の保護をする
  • 子宮収縮の調節(分娩や月経痛と関係)
  • 腎血流の維持や水電解質のバランス維持する

NSAIDsでプロスタグランディンが弱まると?

腎臓に流れる血流を弱くしてしまうんです!

結果、腎機能は悪くなるリスクが上がります

実はNSAIDsは腎臓の血流を減らすだけではないです

yodo
yodo

腎臓の組織そのものへもダメージを与えます

尿細管や間質、糸球体と呼ばれる

尿を作って、尿が通る大切な組織へのダメージが起こります

(具体的には、間質性腎炎、尿細管壊死、糸球体腎炎といったものです)

NHKサイトより引用

もともと、腎臓の機能が低下している方は、

腎臓の血流が落ちているところに

輪をかけて薬によって腎臓の血流が落ちます。

結果、腎臓へダブルパンチ🤛🤛与えます

2、腎臓に安全な痛み止めとはある?

yodo
yodo

答えは・・・

絶対安全と保証できる鎮痛剤は残念ながらありません!

ただ、アセトアミノフェンと呼ばれる薬剤は

他の鎮痛剤よりは

腎臓への影響が少ないとされています

では、アセトアミノフェンとは何かお話しします

 2−1|  アセトアミノフェン(®︎カロナールなど)

アセトアミノフェンはお子さんや赤ちゃんにも使われるお薬です

同じ痛み止めなのに、なぜアセトアミノフェンが

なぜ

比較的安全なの?

と思われませんか?

実はNSAIDsの時に出てきたプロスタグランディンの

効き方の違いに関係しているのです

アセトアミノフェンは

プロスタグランディンの脳の体温中枢への作用を抑えるの

とされています

結果、他の臓器には影響が少ないのです

つまり腎臓の血流を減らさない痛み止めだから

腎臓を悪くしにくい!

脳への作用がメインなので、効きにくい感覚はありますが、

比較的安全なのが強みの薬です

アセトアミノフェンでも腎機能へ影響が出た報告もあるので、

常用は控えたほうがいい

絶対に安全とは言い切れないのが現状です

次はアスピリンと呼ばれる鎮痛剤について解説します

 2−2|  アスピリン(®︎バファリンなど)

アスピリン(®︎バファリンなど)という薬剤はご存知ですか?

アスピリンだけで長期内服しても腎臓に対して問題ないと報告がされています

ただし、アスピリンは喘息を起こすリスクがあり

鎮痛剤として私自身は処方する機会はほぼ無いです

参考文献 ①Am J Kidney Dis 1996;28(1 Suppl 1):S14―19. ②Am J Kidney Dis 1998;32:351―360.

 2−3| アセトアミノフェンの種類と市販薬徹底比較

慢性腎臓病の方が使うことが多いと思われるアセトアミノフェンで

病院で処方されるものとドラッグストアで買えるものをそれぞれ紹介します

病院で処方されるアセトアミノフェン 
  • カロナール(錠剤、細粒、坐剤)
  • アンヒバ(坐剤)
  • アセトアミノフェン(錠剤)
  • トラムセット配合錠(トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン)

ドラッグストアで購入可能なアセトアミノフェン
  • タイレノールA
  • ラックル
  • アセトアミノフェンK
  • バファリンルナJ
  • カロナールA
  • ノーシンアセトアミノフェン

バファリンやノーシンは他にも種類があるのでご注意ください

市販の痛み止めを探す際したの比較表を参考にどうぞ

アセトアミノフェンの市販薬でどれにするか迷ったら参考までに
  • バファリンルナJはアセトアミノフェン100mgの値段では高めですが、水なしで飲めるのが最大のメリット
  • タイレノールAやラックルは1回1錠で飲めてかつ安いのがメリット

Amazon.co.jp : タイレノール

水なしの方が困った時に飲みたい方……

Amazon.co.jp

 2-4| アセトアミノフェンも常用すると腎臓が悪くなるかも!?

これだけ、アセトアミノフェンはいいよって言っておいて、

覆すの申し訳ないのですが

常用したり、内服した総量が多いと

腎臓の機能が悪くなるデータあります

定期的に使用している人は全く使用しない人と比べて

2.5倍腎臓が悪くなるデータがあります

★年間アセトアミノフェン500 g以上(1日1.4 g以上)だと

3倍腎機能が悪化のリスクが高くなる様です

病院処方のアセトアミノフェンは

400mgが1回あたりの量です

1日に1.4gとは3回までの内服です

yodo
yodo

基本的には常用しないに越したことはないと考えましょう


参考文献;C. Michael Fored et al, N Engl J Med 2001;345:1801-1808

3、慢性腎臓病の方にとって腎臓を悪くする痛み止めとは?

答え
  • NSAIDs
  • 鎮痛複合剤という痛み止め(複数の鎮痛剤が混ざったブレンド薬剤)

鎮痛複合剤は市販薬に多くて、目に止まりやすいので注意してください。

 3-1| NSAIDs(非ステロイド系抗炎症剤)

先ほどもお話ししたNSAIDs(エヌセイズ)です。

腎機能が悪くて、万が一処方を受けていたら

これ飲み続けて大丈夫でしょうか?

と、主治医へ一言確認をした方がいいと思います

言いにくい場合は薬剤師さんに確認してもらうのもありです

商品名と一般名、市販薬を記載するのでご自身の処方内容と

照らし合わせてご参考にしてください

 3-2| NSAIDs(非ステロイド系抗炎症剤)の薬剤の具体的な商品名

どれがNSAIDsなの?

どの薬がNSAIDsかわかりにくいと思うので、一覧にしたのでご覧ください

病院処方されるNSAIDs一覧
  • ロキソニン(一般名:ロキソプロフェンナトリウム)
  • ボルタレン(一般名:ジクロフェナクナトリウム)
  • セレコックス(一般名:セレコキシブ)
  • モービック(一般名:メロキシカム)
  • バキソ(一般名:ピロキシカム)
  • ナイキサン(一般名:ナプロキセン)
  • インフリー(一般名:インドメタシン ファルネシル)
  • クリノリル(一般名:スリンダク)
  • フルカム(一般名:アンピロキシカム)

次はドラッグストアなどで購入する際の参考にどうぞ👇

市販薬(OTC)のNSAIDs
  • イブプロフェン系:イブ、イブA、EVE(イブ)、ノーシン
  • ロキソプロフェン系:ロキソニンS
  • インドメタシン系:インテバンFX

 3-3| アセトアミノフェンと別の鎮痛剤が複合されている薬剤も注意を!

アセトアミノフェンが比較的安全と申しましたが……

アセトアミノフェンを含む複合鎮痛剤は

アセトアミノフェン単独より腎臓への影響は強くなります

参考文献  Am J Kidney Dis 1996;28:S48―55.

複合鎮痛剤ってなに?と思うかと思いますよね

yodo
yodo

複合鎮痛剤はアセトアミノフェンや他の鎮痛剤が複数でできた鎮痛剤です

鎮痛効果はアセトアミノフェンより強くなりますが、

残念ながらアセトアミノフェン単独の内服より

腎機能が悪くなるリスクは高くなります


アセトアミノフェンの病院で処方される複合鎮痛剤👇

病院処方される複合鎮痛剤(アセトアミノフェンを含むもの)
  • カフコデ配合錠(ジヒドロコデイン/アセトアミノフェン/無水カフェイン)
  • PL配合顆粒(サリチルアミド/アセトアミノフェン/無水カフェイン/プロメタジンメチレンジサリチル酸塩)

カフコデやPL顆粒は風邪をひいたときに処方されます。

処方された場合、脱水にならないように気をつけて、

体調がよくなってきたら内服は終了する方がベターでしょう。

次は市販薬(OTC)の複合鎮痛剤について説明します

市販薬の中には複合鎮痛剤が大変多く売られています

慢性腎臓病の方にはアセトアミノフェン単剤か複合鎮痛剤か

見分けられるといいと思います

そこで……

ドラッグストアで複合鎮痛剤かどうかの見方を伝えます!!

薬の箱に書いてある成分を見てください

アセトアミノフェンの他にカフェインやイブプロフェン、アセチルサリチル酸などと

記載があるのがわかりますか?

これが他の鎮痛成分になります

鎮痛剤で何を選べばいいか迷った時は

基本的に慢性腎臓病の方はアセトアミノフェンだけのものの方がベター

複合鎮痛剤はこれだけあります👇👇(漏れはあるかもしれません)

市販薬(OTC)の複合鎮痛剤(アセトミノフェンを含むもの)
  • イブクイック頭痛薬(イブプロフェン/アセトアミノフェン/無水カフェイン)
  • ファリンプレミアム(アセチルサリチル酸/アセトアミノフェン/無水カフェイン)
  • エキセドリンA(アセトアミノフェン/エテンザミド/無水カフェイン)
  • ナロンエース(イブプロフェン/アセトアミノフェン/無水カフェイン)
  • ノーシン(アセトアミノフェン/エテンザミド/カフェイン)
  • PL配合錠(サリチルアミド/アセトアミノフェン/無水カフェイン/プロメタジンメチレンジサリチル酸塩)

3-4| その他の複合鎮痛剤(アセトアミノフェンを含まない)

アセトアミノフェンを含まない複合鎮痛剤もあります

やはりアセトアミノフェン単剤と比べて

腎臓への影響が出るリスクがありますのでご注意ください

薬剤にこんなものがあります👇👇

病院で処方される複合鎮痛剤(アセトアミノフェン含まないもの)

SG配合顆粒(イソプロピルアンチピリン/アセトアミノフェン/アリルイソプロピルアセチル尿素/無水カフェイン)

市販薬の複合鎮痛剤(アセトアミノフェン含まないもの)
  • セデス・ハイ(アスピリン/アリルイソプロピルアセチル尿素/無水カフェイン)
  • ロキソニンS プラス(ロキソプロフェンナトリウム/乾燥水酸化アルミニウムゲル/炭酸マグネシウム)

4、慢性腎臓病の方の痛み止めの服用方法とは?ポイント5選

  1. できるだけアセトアミノフェンを内服しましょう
  2. 他のNSAIDs等の薬剤が処方されている場合は、医師に確認をしてみる(言いにくければ、薬剤師さんにまず確認してみるのも手!)
  3. どの痛み止めにしても常用しない(できるだけ頓服にする)
  4. なるべく時間を空けて内服する(6−8時間は空ける)
  5. コーヒーなどカフェインと合わせて内服しないようにする

まとめ

  • 腎臓に安全な痛み止めは残念ながらない
  • 比較的安全とされているのはアセトアミノフェンです
  • 腎機能の低下がある場合、どの痛み止めも常用するのは腎臓へ影響があるのでご注意を
  • 市販薬はいろいろな成分が入っているので、薬剤師さんに確認するのがいいです。

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