「慢性腎臓病だけど症状がないから大丈夫」ではない!その理由を解説

CKD

慢性腎臓病や慢性腎障害と診断を受けても症状が特にないから問題ないと思われがちです

何も症状がなければ心配ない?と思われるかもしれませんがそれは間違い!!

このブログでは症状が現在なくても病気を放置してはいけない理由や慢性腎臓病によくある症状についてもわかりやすく解説いたします。

あなたの腎臓を少しでも長く健康な状態で維持していくことを祈って腎臓内科専門医として15年以上患者様をみてきたyodoがお話します

その理由は腎臓は「サイレントキラー」と呼ばれている臓器です

慢性腎障害と診断を受けても早期は症状がないことがほとんどです

ギリギリまで悪くならないと目に見える症状はないです

だからといって病院へ行くのを辞めて放置をするとどうなるか?

いずれ透析などが必要になってしまいます

以下に示しますが、必ず腎臓の機能は年齢とともに徐々に低下をしていきます

ファーマスタイルweb様より引用 東北大学大学院医学系研究科腎・膠原病・内分泌内科学分野 教授 田中 哲洋先生ご作成資料

左の図

治療しなかった人の腎臓の機能の経過をみてますCKDと書かれている赤の線の二人は50−60代頃に慢性腎障害になっています。治療を行わず腎機能は低下しています。そして、最終的には末期腎不全(=透析)になってしまっています。

右の図

赤の線の方が途中から治療を開始すると腎機能が下がりつつも腎機能の低下を緩やかになり末期腎不全になる時期を遅らせることができてます。

なので、慢性腎障害と言われて症状がないからといって放置をすることは危険で

治療を早期開始することが重要です

最初にも伝えましたが腎臓は「サイレントキラー」ですいつからどんな症状が出てくるかeGFRと腎臓のステージごとで簡単にまとめました

ご自身がどこのeGFRに該当するかわからないという方は健診や採血の結果を確認してみるといいです【腎臓】の項目にあると思います。

eGFRは高いほど腎機能はよく低いほど腎機能は悪くなります。eGFRの数値から慢性腎臓病のステージが決まります。eGFRについて確認したい場合はこちらもどうぞ

eGFR慢性腎臓病ステージ症状
90ーG1正常な状態
69−89G2腎機能がやや低下、症状はなし
45−59G3aむくみや尿の異常が少し現れる
30-44G3b自覚症状はG3aと変わらない
15-44G4だるさ、むくみ、息切れが強くなる
-14G5吐き気、食欲低下、強い倦怠感出現

個人差はありますが・・・

症状を強く自覚されるのはステージG4(eGFR15-44)の段階です

患者様によってはステージG4で何ともないと言われることもしばしばあります。腎臓の機能は徐々に悪くなってくるので、体が慣れてしまい、自覚しづらいのも要因です。

慢性腎臓病が進んできて緊急性を要するような危険な症状を以下に挙げています

  • むくみが全身へ広がってきたor 急に体重が増えてきた
  • 少し動いただけでも息切れが強い
  • 体のだるさや強く動くことが困難

こういった症状は透析が必要な状況を疑います

診断を受けたけど、何を気をつけていいか

わからないという方へ向けて

腎臓専門医の私が伝えたいことです

  1. 定期通院は必ず続けましょう。
  2. 食事の見直しをしましょう。バランスよく、塩分を控えめに。塩分は一日6gを目安に。
  3. 高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病をお持ちならその管理はとても大切です♪

食塩チェックはアプリなどもありますのでスマホをうまく活用するのがいいでしょう

  • 腎臓はサイレントキラーと呼ばれ、腎機能が低下していても自覚症状は乏しいです
  • 症状が出ている頃には腎臓の機能の低下は進んでいます
  • 慢性腎臓病と言われたら、できるだけ早く治療に取りかかりましょう
  • 無治療で経過すると、年を重ねるごとに腎臓は悪くなっていってしまいます

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